wikipedia─江戸川乱歩賞
edo 第1回─中島河太郎 『探偵小説辞典』 小説ではない
edo 第2回─早川書房
「ポケットミステリ」の出版
出版したことに対する功労であり、小説ではない。
edo0102 第3回─仁木悦子 『猫は知っていた』 ★★★★ 伏線と回収、台詞回し、飽かせない展開。完璧な兄や、心境変化の違和感は些細か。
edo0102 第4回─多岐川恭 『濡れた心』 ★★★ 各日記で進行する画期的構成と濃密なレズビアン。終盤の失速と手口に若干違和感があるが選評はそれ以上に辛口。
第5回─新章文子 『危険な関係』 ★★★★ 人物の性格が際だち、台詞の応酬が非凡。大変面白いが終盤盛り上がりに欠ける事だけが残念。
  第6回─受賞作なし    
第7回─陳舜臣 『枯草の根』 ★★★ 伏線がうまく張られているが、非常に淡白な展開。犯人当てだけなら容易。登場人物がやや多い気も。
第8回─戸川昌子 『大いなる幻影』 ★★★★★ 仕組まれたホラー=ミステリと言うことか?破天荒な展開で結末が全く見えてこない。新人賞というレベルを完全に突き抜けた怪作としか表現できない作品。
第8回─佐賀潜 『華やかな死体』 ★★☆ 臨場感ある法廷描写だが検事の魅力が乏しく、結末の効果が激減。考えさせられる結末だけに残念。
第9回─藤村正太 『孤独なアスファルト』 ★★★ 動機とアリバイのバランスを欠いた感。結末の行動までの課程も少し欲しかった。
第10回─西東登 『蟻の木の下で』 ★★★☆ 生々しい。だが「犯人当て」のための材料がほぼ皆無で当てずっぽうしかない感。
第11回─西村京太郎 『天使の傷痕』 ★★★ 句読点過剰。推理小説と言うより探偵小説?問題提議のスパイスが強烈で本編が引っ込んでしまった感。
第12回─斎藤栄 『殺人の棋譜』 ★★★☆ 息もつかせぬ展開に没頭、ラストは清涼感。中だるみとやや違和感残る展開が残念。
第13回─海渡英祐 『伯林-一八八八年』 評価不可 「作品紹介」が致命的。講談社は何を考えているのだろうか。
第14回─受賞作なし    
第15回─森村誠一 『高層の死角』 ★★ 「期間制限」や「別件逮捕はしない」理由が「意地」というのは合理性に欠ける気が。後半の鈍重な展開も退屈。

第16回─大谷羊太郎 『殺意の演奏』

蔓延する不自然な行動と言動、無駄な描写。うんざりする終盤の仮定話。読者は試されているのか。
第17回─受賞作なし    
第18回─和久峻三 『仮面法廷』 ★★☆ 中盤から描写が露骨に事務的。人が死んでも事務的、真犯人を推理しても事務的。色々惜しい。
第19回─小峰元
『アルキメデスは手を汚さない』
★★ 広げた風呂敷に期待した後は出来過ぎの新聞・茶番の取り調べ・終盤の蛇足で見事に空虚感。
第20回─小林久三 『暗黒告知』 ★☆ 序盤から最後の最後まで辛気くさく、陰鬱。犯人も早い段階でわかってしまい興ざめ。
第21回─日下圭介 『蝶たちは今…』 ★★★ ミステリとサスペンスの融合。緩慢な中盤までに比べ終盤は性急。読者の真相到達はやや容易。
第22回─伴野朗 『五十万年の死角』 ★☆ 殺人は二の次のような展開から終盤でいきなり糾弾を始めるのはさすがに違和感。
第23回─藤本泉 『時をきざむ潮』    
第23回─梶龍雄 『透明な季節』    
第24回─栗本薫 『ぼくらの時代』 読みやすい。読後はボークでサヨナラ勝ちしたチームの応援団のような感じ。ミステリーが読みたい人には薦められない。
第25回─高柳芳夫
『プラハからの道化たち』
   

第26回─井沢元彦 『猿丸幻視行』

序盤に期待感、中盤以降でおいてけぼり。乱歩賞に迎合したような殺人。取り繕いのエピローグ。焦りか息切れか。
第27回─長井彬 『原子炉の蟹』    
第28回─岡嶋二人 『焦茶色のパステル』    
第28回─中津文彦 『黄金流砂』    
第29回─高橋克彦 『写楽殺人事件』 ★☆ 殺人ミステリを渇望する者に前半の浮世絵ウンチクは苦痛。後半エンジンがかかるが、時既に遅しの感。
第30回─鳥井架南子 『天女の末裔』 ミステリではなく旅情サスペンス、旅情サスペンスとしてみても凡作。

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